俺60歳。傷だらけですけどなにか?

独身60男が筋トレと恋活にがんばる日々をつづるブログ

孤独死の話

俺の暮らしているマンションで孤独死があった。

 

といっても

俺のものではなく

老いた両親の持ち家である。

 

昨年離婚して以来

両親の家の仏間に居候している。

 

亡くなったのは老人ということだが

男性なのか女性なのかはわからない。

 

 

ところで俺はこの「孤独死」という言葉を聞くたびに

妙な違和感を感じてしまう。

 

すべての死は「孤独」なものではなかろうか?

 

四畳半のアパートで死のうと

大病院の個室で死のうと

一人きりで死のうと

大勢の家族に看取られながら死のうと

 

すべての死は孤独なものではなかろうか。

 

すべての生が孤独なものであるように。

 

人は心という個室の中で生涯を生き

心という個室の中でひとりきり死んでいくものなのではなかろうか。

 

われわれは

価値観、利害、文化的な背景や宗教観、道徳観、または性癖などという

窓ガラス越しにお互いを覗き見ることはできるが

けっして自分の心という個室から外へ出ることはないし

そこに他者を招き入れることもできない。

 

あるいはその窓ガラスは

ときに愛や友情と呼ばれるものであるかもしれない。

だが、そこに薄く冷たい一枚の窓ガラスがあることは

なにひとつ変わらない。

 

ゴールデンウィークのテーマパークの雑踏の中で

恋人と手を繋いで歩いているときも

われわれは心という個室の中にいる。

 

そしてその個室の中で死んでいく。

 

生の明かりが消えるとき

その部屋にいるのは

いつでも誰であっても

ただ一人なのだ。

 

すべての死は

孤独死である。

 

 

 

 

 

 

 

映画「イップマン」の話

カンフー映画「イップマン」にハマった。

 

主人公はイップ・マン。

詠春拳葉門派の宗師で

実在していた人物

あのブルース・リーのカンフーの先生である。

 

全部で確か四部作くらいあったと思うのだが

日本占領時代の中国から

香港、アメリカへとシリーズは続き

 

主人公である武術家イップマンは

詠春拳を人々に指導しながら

空手を使う日本人将校や

他流の中国武術家、アメリカのボクサー

アメリ海兵隊の猛者などを倒していく。

 

なにがイイって

詠春拳で戦うアクションシーンが

ひっじょーにリアルなのである。

 

特に

ショートレンジ(短い間合い)で連打する

突き技や目の端を手刀で打つ目潰しなどが

格闘技というより

THE・武術って感じで

おっー!!!!!と感動してしまった。

 

もちろん

ブルース・リー

ジャッキー・チェン

ジェット・リーも大好きなんだけど

映画の中の戦闘シーンって感じが色濃い。

 

もちろん

「イップマン」の中でも

そういうシーンはたくさんあるが

端々に出てくるこの小技が非常に

リアル武術って感じで

見ていてゾクゾクしてしまった。

 

くわえて

イップマンを演じる

ドニー・イェンのきわめて普通な感じが

より一層リアルさを引き立たせていた。

 

上半身裸で筋肉を見せつけることもなく

端正な中国服に身を包み

愛煙家で

愛妻家。

 

主なトレーニングシーンといえば

中国武術で使われる

木人と呼ばれる

人の背丈ほどの柱から

手のような数本の棒が伸びているやつを

ひたすら打ち付けるだけ。

 

映画の中では

詠春拳は小柄な女性が屈強な男性を倒せるように

練りあげられた武術なのだと語られていた。

 

完結編では

弟子のブルース・リーも(むろん本人ではない)登場し

往年のブルース・リー映画をオマージュした

あの独特の格闘シーンも完璧に再現されていた。

 

ブルース・リーファンの方にも

ぜひ観ていただきたい

おすすめのカンフーアクション映画である。

 

 

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夜明けのジムの愉快な仲間たち その1

実際は仲間なわけではない。

 

しかし、夜明けスポーツジムには

いろいろな(といっても昼間や夜にくらべると人は少ないけどね)方々が

やってくる。

 

その中にはかなり個性的な人もいる。

 

俺は日々の生活費を稼ぐ労働の前に

近所のスポーツジムに行くのであるが

そこに3日に一度くらいやってくる

おじさんがいる。

 

いや、おじさんといっても

たぶん俺よりは年下だ。

 

もうある程度年がいくと

年の差は関係なく

おじさんという一つの種族であり、カテゴリーである。

こなき爺もあかなめも

妖怪というカテゴリーに属しているのと同じである。

 

その彼

 

特に彼が人目をひく存在なわけではないが

無意識に人間ウォッチングをしてしまう癖のある俺は

どんな人がどんなトレーニングをやるのかを

つい横目で見てしまうのである。

 

彼は瘦せ型

いつもブルーのウィンドブレーカーに

茶色のキャップをかぶっている。

 

ジムに来ると

彼はまず必ずサイドレイズマシンに行き

レーニングをはじめる。

 

軽い重量で

45度くらいまで肩を上げ

たぶん、15~20レップくらいを

3セット。

 

そのあとは

アブダクション(負荷をかけて足を開くマシンね)をやり

アダクション(これは逆に足を閉じる方のマシンね)をやる。

 

以上。

 

これで終わり。

 

バーベルにもダンベルや

シットアップ台はもちろん

ラットマシンなどにも一切近づかない。

 

10分少々のこのいつものトレーニングメニューを終えると

 

おもむろに

彼はシャワー室へと向かう。

 

そして、このシャワーが

レーニングより長い。

ほぼ、30分以上は

彼は出てこない。

 

ここは、ラブホテルかっ💢❗

 

いや

そう思うのは

単純に俺が女性といたすときだけ

シャワーが長いからなのだろうけど・・・。

 

彼とはもう1年くらいの付き合いになるけど(なんの付き合いだ)

もちろん体形.はまったく変わっていない。

 

それでも、3日に一度くらいの割合で

ふらりとジムに現れては

ちょこちょこっと体を動かし

ゆったりとシャワーを浴びて

ユルユルと満ち足りた顔で歩いて帰ってゆく。

 

謎すぎる。

 

俺が知らないだけで

三角筋の横と

太ももの内側と外側の筋肉だけを

維持すべきスポーツでもこの世にはあるのかしら?

 

はたまたそこの筋肉だけが

絶対に必要な職業が・・・。

 

あるいは

実はシャワー室が

彼の目的で

そこで謎の組織や生命体と

交信しているのかだろうか。

 

という話である。

 

 

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長浜ラーメン武闘派の話

だいぶ前になるが知り合いに頼まれ

しばらくの間、ラーメン屋さんのお手伝いをしていたことがある。

 

L字型のカウンターと小さなテーブル席がある

ごく普通のラーメン屋さんである。

 

そこの大将というのが

福岡でも有名なラーメン屋の創業メンバーで

THE・職人気質という感じの人だった。

 

当時、福岡の豚骨ラーメンが全国に広まり

雑誌ではラーメン特集が組まれ

長渕剛のように、頭にバンダナやらタオルやらを巻き

いかつい顔つきで腕組みしたラーメン屋の店主が

自分のつくるラーメンがいかにこだわりぬいた

芸術品であるかをあーだこーだと語っていた。

 

そしてにわかラーメン評論家があちこちの店を訪れ

やれ「あの店のスープはゲンコツを使っているに違いない」だの

やれ「あの麺の小麦は・・・」だのと

ネット上でしたり顔で語りあっていた。

 

その店にもそんなやからが訪れ

「大将、俺はバリカタで」

「俺は針金」

「僕は生で」などと麺のかたさを注文する。

 

大将は注文を聞くとうなずき

背中をそんな客たちに向け、テボと呼ばれる

柄のついたザルに麺を入れながら

小さく

「ケッ!」

と静かな怒りの声をもらす。

 

大将いわく

昔の博多ラーメンには

「かためん」

「やわめん」

「ふつうめん」の三種類しかなかった。

それをわけのわからん(大将いわく)

通ぶった(大将いわく)

ド素人どもが(大将いわく)

勝手にややこしくめんどくさいバリエーションを

つくってしまった。

 

「生」は湯通ししただけ

「針金」「バリカタ」は

確か、1分くらい湯につけていた気がする。

 

「こんなものがうまいわけがない」

(大将いわく)

 

そんな大将は

昔ながらの長浜ラーメンが好きで

よく夜中に一緒に食べに行った。

 

ラーメン屋につくと

ラーメンと替え玉の券を買って

ラーメンがくるやいなや

すぐに替え玉を「ふつうめん」で注文する。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれないが

長浜ではすぐに替え玉がくる。

次から次に客がくるので

つねに鍋の中で麺が泳いでいるからこそ

なせる技である。

 

そして大将は替え玉が来る頃には

最初の麺を必ず完食している。

来たばかりのラーメンの麺をである。

 

鬼の背中ならぬ、鬼の舌である

 

特に自分の横で

「バリカタ」とかを同時に頼む客でもいようものなら

絶対にその客より早く「ふつうめん」を

全すすりし終える。

 

そして

「ケッ!」

と静かな怒りの声をもらす。

 

「ふつうめん」食う俺より

麺をすするのが遅いやつが

「バリカタ」などとほざくなと言うことである。

丼ぶりの中でのびちまうぞ、ってことである。

 

まさにラーメン武闘派。

きっと大将にとって

ラーメン屋の店内は

金網でかこまれたオクタゴン

ようなものだったに違いない。

 

大将、お元気ですか?

 

でも

どん兵衛はなぜか

ながーくおいたままにしてから

食べるのが好きでしたね・・・。

どうみてもうまそうに見えなかったけど。

 

 

 

 

 

 

ドラえもんな彼女にフラれた話

マッチングアプリを利用して、半年あまり。

自慢じゃないがまだ一人もリアルに女性と会ってない。

 

マッチングじたいはたぶん、20人くらいはしたんだけど

なにせメールでの会話が続かない。

 

あれは、マッチングアプリを利用しはじめて

2ヵ月くらいした頃だろうか。

 

プロフィール画像ドラえもんの女性とマッチングが成立した。

ご存知の方もいるかも知れないが

マッチングアプリでは、プロフィール画像

本人の実際の顔出し写真であろうが、風景やペットの写真であろうが

まったくなしの状態であろうが自由である。

※女性はそうでもないが、男性の場合、顔写真なしはかなり不利になるらしい。

 

かくいう俺も

その頃はコロナ感染者もまだまだ増えていた時期であったのをいいことに

ほぼほぼマスクで顔を隠したプロフ写真を使っていた。

 

そんなプロフ写真であることと、

年齢が年齢であること(まだ還暦の誕生日ギリ前だったが)もあり

なかなかの苦戦をしいられていたが

ある日、プロフィール画像

ドラえもんのイラストを使っていた女性とマッチングが成立した。

 

50代離婚歴あり、子供とはすでに別居してますという人だったので

きっとお子さんが小さい頃に、ドラえもんが好きだったんだろうなぁと

メンタリスト並みに俺は彼女のそれまでの人生を推理した。

 

さて、それから数回、れいによって差し障りのない(中身もない)

メールのやり取りがあり

そろそろお互いのちゃんとした顔写真を見せ合いましょうということになった。

 

俺も自撮り写真を送り、彼女も送ってきてくれた。

 

ところが

その彼女の写真を見て

俺はすべてを悟った。

 

彼女は、ドラえもんにとてもよく似ていた。

 

大山のぶ代さんではありませんよ。

大山のぶ代さんは個人的に素敵な女性だと思います。ドラえもんの方です。

 

しかも、後ろにカモメの絵が飾ってあり

海上を舞うカモメが彼女の頭の上で

タケコプターのように翼を広げていた。

 

彼女は最初から包み隠さず

自分自身が何者であるかを伝えていたのだ。

 

一瞬、俺はひるんだが

顔写真を交換した途端にメールのやり取りをやめるような

非人情なことは昭和生まれのサムライにはできない。

それから、2通ほど差し障りのないメールを送った。

 

しかし、彼女から返信がくることは

二度となかった。

 

フラれたのは

 

俺だった😅

 

ちなみに

俺はジャイアントには似てないよ・・・。

 

 

 

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